神戸大学マンドリンクラブは2015年に創部100周年を迎えました。それを記念し、創部100周年記念誌を作成しております。
・神戸大学マンドリンクラブ100th Anniversary 記念誌
・2015年8月1日発行
・国立国会図書館本館に蔵書(閲覧請求番号:KD268-L54)
ここではその一部を公開いたします。
弦友会会員の皆様には、折々にお手元の記念誌を手にとってご覧いただけましたら幸いです。
11回生 永松 道晴・宮本 文彦
あと半年も経てば卒業となる1962年9月7日に11回生の連中10人ほどが三宮の中華店「牡丹園」に集まった時、このまま卒業して離れ離れとなるのも淋しいから何とか早目に同窓会をつくっておきたいものだという声があがりました。そこで同窓会設立の為の打合せをしたいので10月21日に集まっていただきたい旨の手紙を部長名で先輩OBの方々に出すこととしました。ちょうどこの日は朝から御影分校 に集合してリハーサルをして生田公会堂での神戸大学マンドリンクラブのコンサートに出演する日でした。コンサートが終わってから、すぐに元町の「阪神パーラー」で今崎・東氏ら先輩OB達を交え20名程で同窓会の設立の為の打合せをして、先ずは同窓会の名前を決めようということになりました。議論百出、例えば楽友会では交響楽団か合唱団か何の団体かわからないとか話し合っているうちに、とりあえず「弦」をさわる「友」の集まりだから「弦友会」がいいということになりました。そして翌年1963 年1月3日ロシア料理店「ワシリ」での会合で正式に「弦友会」として同窓会を結成することが決まり ました。「弦を絆とする仲良し友の会」の発足です。初代会長には今崎良平氏(9回生)が選出されました。
この時期から日本も1964年東京オリンピックや1970年大阪万博を経て高度成長の波に乗り、弦友会メンバーも仕事に子育てに多忙な日常に追われたこともあって、以後30年弦友会としての活動は現役の定期演奏会への支援や会員名簿の作成整理や定期的な総会開催などの地味な活動に限定されていました。そして仕事も子育ても一段落した年令に差し掛かった1995年に神戸大震災が発生、それが契機となってもう一度学生時代に楽しんだ楽器を弾いてみたい気持ちがわき起こって生まれたのがOB・OGシニアが中心のマンドリンアンサンブル「楽楽神戸」です。
そのホームページ http://gakuraku.sakura.ne.jp/ をご覧ください。
このように弦友会も楽楽神戸アンサンブルも地元中心に活動してきたことから、東京はじめ全国に散らばっている弦友会員とのつながりを具体化しようとの気運が盛り上がり、2003年7月に東西合同でシニア弦友会の集まりを舞子ビラで開催しました。その時の参加者9〜18回生合計54名(東京から8名、 宿泊28名)で、楽楽神戸アンサンブルの演奏や懇親会で夜遅くまで楽しみました。しかしながら、時間とコストの問題もあってこのような東西合同懇親会を単独で定期的に開催することは出来ません。このような事情を背景に弦友会が主体となってシニアだけでなく若手の弦友会員と現役も参加し地方も含む全員参加型の「つどい」が生まれました。このように弦友会はその時々の社会情勢を反映しながら形を変えて継続して来ましたし、今後も弦を絆とした我々の拠りどころとなることを願っています。