創部100周年記念誌


神戸大学マンドリンクラブは2015年に創部100周年を迎えました。それを記念し、創部100周年記念誌を作成しております。

 ・神戸大学マンドリンクラブ100th Anniversary 記念誌

 ・2015年8月1日発行

 ・国立国会図書館本館に蔵書(閲覧請求番号:KD268-L54)

 

ここではその一部を公開いたします。

弦友会会員の皆様には、折々にお手元の記念誌を手にとってご覧いただけましたら幸いです。


きねづかコンサート〜気軽に帰れる場所〜


35回生 杉本 健一

 

 昔とったきねづかコンサートの「第1回」は、1989年11月19日に西宮の「なるお文化ホール」にて開催されました。以後不定期ではありますが回を重ねているうちに四半世紀が経ち、直近では、2014年9月に 「第13回」が開催されています。

 

 私は、第1回に参加させていただきましたが、その頃私はまだ卒業して社会人になったばかりでしたので、先輩と一緒に弾くことがとても楽しかったと記憶しています。当時のきねづかコンサートの事務局は、鶴間さん(31回生)でコンサートマスターの吉原さん(33回生)も一緒に頑張っておられました。また指揮者は、杉山さん(31回生)と鈴木さん(33回生)が務めておられました。きねづかコンサート開催のきっかけについては、「OBがもう一度みんなで集まって藤掛さんのパストラルファンタジーが弾きたい」 という気持ちからメンバーが集まったと聞いています。

 その後第3回から第7回までは、私が事務局を務めさせていただきました。 指揮者は高田さん(32回生)、合田さん(35回生)、川本さん(40回生)が中心になっていました。またこの時期から大西さん(46回生)が学校を卒業してマンドリンのプロの道を歩み始め、コンサートマスターも務めていただきました。そして第7回から現在プロマンドリニストで活躍中の竹間さん(49回生)もきねづかコンサートに参加していましたので、この頃はプロが2名参加する大変豪華なメンバーだったと思います。

 第8回からは私が東京に転勤してしまったため、きねづかコンサート事務局を渡邊さん(49回生)に引き継ぎました。渡邊さんには、彼が九州に転勤する直前の第11回まで事務局を務めていただきました。この時期の指揮者は高田さん(32回生)、川本さん(40回生)、坂本さん(56 回生)が中心になっており、コンサートマスターは竹間さん(49回生)や渡邊(旧姓斎藤)さん(51回生)が務めていました。そして、私がまた転勤で大阪に戻ってきたため、九州に転勤した渡邊さん(49回生) の代わりに第12回から私がまた事務局をさせていただくことになり、現在に至っています。

 きねづかコンサートは、その名前からわかるようにOB団体の組織名ではなく「イベント名」です。ですから参加メンバーは、きねづかコンサートという組織の一員ではありませんし、年齢差も50歳ほどあります。メンバーの多くは、日ごろは社会人のマンドリンオーケストラ等に所属していますが、不定期に開催されるこのきねづかコンサートが開かれるときには集まり、KUMCのOBの一人として演奏を楽しみます。きねづかコンサートは、あえて組織化せずにイベントとして「ゆるく」続けてきたのが、25年続いた理由かもしれません。

 最後に自分の思いとして、「きねづかコンサートには、いろいろな世代のいろいろな経験のあるOBの方に参加していただきたい」と思っています。社会人団体に所属してマンドリンを弾いている方たちは確かにメンバーの中心ではあります。しかし、社会人になっても毎年マンドリンのコンサートに出演し続けることは、いろいろなライフイベントがあるなかでは実はとても困難なことです。ですから、事情があって数年や十数年マンドリンをお休みしていた方にも同じクラブでマンドリンを楽しんだ仲間として、気軽に帰ってきてもらえる場所にきねづかコンサートがなればいいと考えています。