神戸大学マンドリンクラブは2015年に創部100周年を迎えました。それを記念し、創部100周年記念誌を作成しております。
・神戸大学マンドリンクラブ100th Anniversary 記念誌
・2015年8月1日発行
・国立国会図書館本館に蔵書(閲覧請求番号:KD268-L54)
ここではその一部を公開いたします。
弦友会会員の皆様には、折々にお手元の記念誌を手にとってご覧いただけましたら幸いです。
11回生 永松 道晴・広瀬 隆
昭和36年当時、神戸市内の大学でマンドリンクラブがあったのは、神戸大学(灘区)、神戸商科大学(垂水区・現兵庫県立大学)、神戸医科大学(中央区・現神戸大学)、神戸商船大学(東灘区・現神戸大学)、神戸女子薬科大学(東灘区)、そして山手女子短期大学(中央区)の6大学・短期大学でした。
今崎氏を中心とした9・10回生がマンドリンクラブを再興したその後を引き継いだ11回生の我々がその運営方針を模索していた昭和36年5月、神戸医科大学(現神戸大学)マンドリンクラブの指揮者・坂東氏を通じて地元の大学のマンドリンクラブ間のコミュニケーションを計ろうとの提案がありました。クラブの基礎を固めながら外部との連携を進めることも大切なので、三宮の山側にあった音楽喫茶「上高地」で、そのころ最も盛大に活躍していた神戸商科大学の幹部とも毎晩のように協議して、これが神戸6大学マンドリン連盟の設立と第一回の合同演奏会の開催につながりました。
第一回6大学合同演奏会は11月6日に「神戸国際会館」で開催されました。クラブ単独ステージは神戸大学と神戸商科大学、その他4大学は連合チーム、第4部は6大学の選抜合同でした。神戸大学単独ステージは「魅惑島」と「山嶽詩」、しめくくりの第4部合同ステージは服部正編曲の「旅愁を主題とする変奏曲」で、満員の国際会館を万雷の拍手で埋め尽くすことが出来ました。以未我々神戸大学マンドリンクラブは順調に発展して来ましたが、その後大学の統廃合も進んでこの連盟がどのような道を歩んだかは定かではありません。
この連盟への参画がその後の神戸大学マンドリンクラブの発展の礎石のひとつとなったことは間違いありません。それはこの過程で神戸商科大学のクラブ運営方式から多くのノウハウを吸収できたことです。同大学のマンドリンクラブはCMCC会議(Cキャプテン、Mマネジャー、 Cコンマス、Cコンダクター) が運営チームを形成して、その日の練習結果のレビューから将来の方針までを常に協議するなど我々がリーダー独りに頼って来た体質に反省の機会を与えてくれたことです。この経験を通じて部員の間のコミュニケーションも非常によくなり、現在の「弦友会」など同期や世代間の親しい付き合いにつながっています。